花粉症で「頭痛」や「吐気」「下痢」「微熱」が出る?
花粉症の症状といえば、くしゃみや鼻水、鼻詰まり、目のかゆみといった症状が一般的ですが、実はそれ以外にも、「吐き気」や「下痢」、さらには「微熱」などの症状が現れる場合があることをご存知ですか。
目や鼻の内側は「粘膜」で覆われていますが、実は食道や胃、腸といった消化器系の器官の表面も、眼や鼻と同じように粘膜で覆われています。
ですから、目や鼻の粘膜に付着した花粉から身体を防ぎょするための過剰な免疫反応と同じことが胃や腸の中でも起こることは十分考えられます。
これらの発生メカニズムは通常、口に入った花粉を唾液や食べ物と一緒に胃に流してしまった場合や花粉の混ざった鼻水を呑み込んでしまった場合が考えられます。
花粉が胃や腸に侵入すると、それを取り除こうとして胃酸の分泌が活発になります。
胃酸が過度に分泌されると、逆流性食道炎をはじめ、さまざまな胃腸炎の症状が起こり、下痢や嘔吐といった症状が起こります。
また、もう一つ考えられる原因としては、鼻詰まりによる脳の酸欠状態の恒常化です。
人間は、普段口や鼻から呼吸をしながら必要な酸素を体内に取り込み脳に送られています。
しかし、花粉症の症状である「鼻詰まり」の状態が続くと、正常な状態のときの酸素量に比べて鼻から脳へ送られる酸素量が少なくなり、いわゆる酸欠状態が恒常化してしまいます。
これによって、頭痛や吐き気が発症することもあるのです。
次に「微熱」に関してですが、花粉症として「微熱」が出る場合もめずらしくありません。特に、子供がか花粉症にかかった場合などは発熱を伴いやすいと言われています。
この原因については、さまざまな免疫反応(くしゃみや鼻詰まり、目や顔の腫れなど)によって体内で多くのエネルギーが一挙に使われるため、自ずと体温が上がってしますためです。
また、脳への酸素不足も影響している場合があります。
あくまでも微熱(37度前後)であり、高熱が出ることはほとんどありません。
感じとしては風邪のひきはじめのような感じで、頭痛がしたり身体がふらついたり、倦怠感や悪寒を感じたりします。
このように、花粉症といえども、人によって様々な症状が現れますので注意が必要です。
これらの症状が「花粉症」からくるものなのか、それとも他の病気なのか、ご自分で判断がつかない場合は、努めて医療機関で診断してもらうようにしましょう。