朝から不快な「モーニングアタック」への対策とは?
朝の起床時に花粉症の症状が発作的に起こる現象「モーニングアタック」に遭遇すると、症状の辛さだけのみならず、気分滅入ってしまいその日一日がとても憂鬱になってしまいますよね・・・
そこで、モーニングアタックを回避するためのさまざまな対策について考えてみたいと思います。
大きく分けると、起床時の体調を整えるための「熟睡対策」、原因花粉(アレルゲン)を室内に寄せ付けないための「環境対策」が中心となります。
<モーニングアタックの対策>
1 熟睡対策
朝の寝起きに起こるモーニングアタックを出来るだけ回避するには、しっかりと「熟睡」が出来るように前日から体調を整えることが重要です。
熟睡対策が重要!花粉症のシーズンになると、朝夕の通勤時や日中の仕事をしている時間(特に外禁する人)でもスギ花粉などの原因花粉(アレルゲン)に少なからず影響を受けています。ですから日中での花粉症予防対策ももちろん重要ですが、モーニングアタックを考えた場合に重要となるのが夜から朝にかけての対策です。
言い換えると、いかに就寝時間に熟睡できるかという「熟睡対策」といってもいいでしょう。
花粉症にかかっている人の多くは日中にも増して「夜」の時間帯に症状が強く現れるといいます。そのような状態のままいくら床についたとしてもくしゃみや鼻水、鼻詰まりなどの症状でまともに睡眠も出来ないことが多いはず。
そうすると睡眠不足で体調が不安定となり、ますますモーニングアタックを引き起こす確率を高める結果となり悪循環が起こるのです。
ですから、いかにして熟睡することが出来るかが重要となるのです。
その対策として考えられるのは以下のとおりです。
(1)早めの就寝
熟睡を期待するなら、やはり早めの就寝を心掛ける必要があります。ただし、眠くならないのに無理をするとかえって逆効果ですので、床についた後に軽く読書をシたり音楽を聞くなどしてリラックスをするのが効果的です。
(2)ストレス解消
その日に嫌なことがあったり落ち込んでいたりすると、気にしないようにしていてもなかなか寝付けないものです。そのようなときはテレビを見たりお風呂に入ったりシてストレスを解消するようにしましょう。TVを見てストレス発散
お酒を飲むのも効果的ですが、あまり深酒をするとかえって思い出してしまい逆効果となる場合がありますので注意が必要です。
(3)眠くなったらすぐに寝る
これこそ熟睡の鉄則ともいえます。一番効果的なのは、寝室のベッドの横でリラックスしながらウトウトとうたた寝が始まったと思ったらすぐに間を置かずにベッドに潜り込むことです。
そのためにはあらかじめ歯を磨いたり目覚ましをかけておくと良いでしょう。
(4)就寝前における処方薬・市販薬の服用
最も効果的なのが、薬の服用です。処方薬や市販薬を就寝前に服用することによって、就寝中の熟睡を促すことが出来ます。
モーニングアタックの症状を解消するために医師が処方してくれた薬が最も効果が高いのですが、最近では処方薬として用いられる薬が薬局などで市販されていますので、市販薬でも十分に効果が期待できます。
これらの薬には単に熟睡を促すだけでなく、朝のツラい時間帯にも継続して効き目を持続する1日1回服用の長時間タイプのものがあるので、そちらを服用するのが理想的です。
また、これらの薬の中には鼻炎薬特有の眠気や口の渇きなどの副作用が少なくて済むものもありますので、医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。
2 環境対策
環境対策で花粉をシャットアウト次に家の中に原因花粉(アレルゲン)を持ち込まない、既に入り込んだアレルゲンを除去するなど、室内の環境を整備するための対策についてです。
まず、原因花粉はもともと外にありますので、どうして室内に入り込むのか、その理由を抑えておかなければ有効な対策は打てません。
一般的には「人が身体に付けて持ち込む」場合と「外においてあった物品につけて持ち込む」場合、「窓や換気口などから侵入する」場合などが考えられます。
そして、それらの経路をできるだけ遮断するにはどうするか、さらにはやむを得ず持ち込んでしまった原因花粉をいかに除去するかを考えると、自ずと対策がハッキリしてくるはずです。
(1)帰宅時の対策
外出先から帰宅した際に、原因花粉を髪や肌、衣類などに付着したまま室内に入ることによって原因花粉を取り込む結果となります。
一番良い方法は室内に入る前にそれらの原因花粉を除去することですが、現実的にはなかなか難しいと思いますので、次のような方法をおすすめします。
まず、玄関先に花粉を払い落とすためのブラシを用意しておき、玄関に入る前に身体や衣服の表面の原因花粉を払い落としてから室内に入るようにします。そして歩きまわったりソファに座ったりする前に来ている服を脱いで普段着に着替えてからくつろぐようにしましょう。
出来る限り早めに手洗い・うがい・洗顔をすることと、必ずお風呂やシャワーを使って皮膚や髪に付着したアレルゲンを洗い流すことが最も効果的です。
(2)洗濯物を取り込む際の対策
原因花粉の飛散時期は出来るだけ洗濯物や布団は外に出さないで室内で乾燥するようにしましょう。
どうしても外に出す場合は取り込む際に洗濯物の1枚1枚を勢い良く振って落としましょう。布団の表面を手で払い落とすようにします。(はたきで叩くと花粉が綿の中に入り込んでしまうのでおすすめしません)
室内に取り込んだ後もなるべく掃除機を使って洗濯物の表面に付着した花粉を除去するようにします。
(3)窓を開ける際の対策
窓を開けることも基本的にはおすすめしません。外で飛散している原因花粉を直接室内に取り込んでいるのと同じだからです。
たとえ網戸をしたとしても効果はゼロに等しいです。もしどうしても窓を開けたいのであれば、花粉の飛散量の少ない早朝か夜間に限定します。
窓は2箇所を開けたり換気扇を併用したりすると短時間で空気の入れ替えが出来ます。ただし風の強い日は絶対に避けるべきです。
(4)空気清浄機や掃除機による除去
空気清浄機で花粉を除去いくら対策をしても原因花粉を一切室内に入り込ませないようには出来ません。そこでやむなく室内に入り込んだ原因花粉を除去するために有効なのが空気清浄機と掃除機です。
ワタシも以前までは空気清浄機が最も効果的だと信じていたのですが、最近の研究では「空気清浄機だけでは花粉は取り除けない」とする結果が報告されています。
つまり、空気中に浮遊する花粉は空気清浄機である程度除去できるのですが、床に落ちてしまった花粉は空気清浄機では全く除去出来ないのです。そこで有効なのが掃除機です。掃除機で吸う場合、前に押して吸うよりも後ろに引きながら吸うほうが花粉を効率的に吸い込むことが出来るらしいので覚えておくと良いです。
(5)こまめな拭き掃除も効果的
空気中に舞い上がった花粉は床ばかりでなく窓のさんや棚の上、テーブルや椅子の上にも付着します。これらの花粉を出来る限り取り除くために有効なのが水に濡らした雑巾などで拭き掃除をする方法です。
水分で花粉を効率よく付着させるとともに花粉の飛散を防ぎます。