痛みの継続は人によって、治療によって違う?
よく、“アニサキス症の激しい痛みはいつまで続くのでしょうか”といった質問が寄せられます。
こういう質問をするということは、おそらく自分自身、あるいはご家族がアニサキス症になって激しい腹痛におちいっているのかもしれません。
ですが、これについても明確な答えはありません。
もし、医療機関にもかからず何もせずに放っておいたとしたら、場合によっては数週間続くかもしれません(はっきり分かりません)。
しかし、早期に医療機関で受診し適切な治療を受けたとしたら、通常は1週間以内で沈静化する可能性が高いと思います。
いずれにしても、アニキサス症の症状で苦しいときは、迷わず医療機関で診てもらいましょう。
治療は早ければ早いほど有効?
アニサキス症の治療は、早ければ早いほど有効であることは間違いありません。
なぜなら、アニサキス症の原因(アレルゲン)となるアニサキス幼虫は体内で動き回るので、治療が遅れるほど、奥へ奥へと潜り込みます。
たとえば、胃アニサキス症なら内視鏡検査で摘出出来ますが、腸アニサキス症になると摘出が困難となり別の対症療法を試さなければなりません。
胃や腸から逸脱するような消化管外アニサキス症の場合はもっと深刻です。
さらに、治療が遅れると、アニサキス症の以外の疾患に発展する場合も少なくありません。
また、アニサキス症は人によってアレルギー症状が強まる可能性もあり、呼吸不全や血圧低下、アナフィラキシーショックなど極めて深刻な状態に陥ることも十分考えられます。