ニトリは知ってるけど、ニトリってどんな会社?
アナタはもちろん「ニトリ」をご存知のことと思います。
「お、ねだん以上 ニトリ♪」そう!あのCMで有名なニトリ家具のことですよね。
ニトリはもともと北海道札幌市で昔ながらに家具店として市内で展開していました。創業が1967年で、ニトリ設立が1972年。昭和47年といえば、ちょうど札幌市が政令指定都市になった年です。
ところで、「ニトリ」って名前、ちょっと変わっていると思いませんか。なぜ、ニトリという名前にしたのでしょうか。
実はニトリの創業者であり、現ニトリホールディングスの取締役会長でもある似鳥昭雄氏の苗字(にとり)からきています。
家業の家具屋を継いだ似鳥氏は、店舗経営をするうちに「もっと値段が安くなるのでは・・」という疑問を抱き始め、家具流通の本場アメリカへ視察研修に出かけ、アメリカで見たこと、学んだことが刺激となり、日本でも商品を安く販売するためにはアメリカのように大型流通システムが必要と考え、そのための仕組みを構築するために徐々に店舗数を増やしていきました。
そして現在(2019年1月)では、日本国内に約520店舗(デコホームを含む)、うち台湾に27店舗、中国に24店舗、そしてアメリカに2店舗を展開中です。
ニトリの家具って、安くて品質の良い落ち着きがあるものが多い感じがしませんか。
今までの家具って、どちらかというと高級志向が求められた時代が長く、安いものはすぐダメになると思われがちでしたが、それをくつがえす品質の良さと安さ、センスの良さを実現したのががニトリの家具です。
家具のニトリ、人気のヒミツとは一体?
ところで、ニトリの人気のヒミツは一体どんなところにあるのでしょうか。
細かくいうと色々とありますが、大きくは3つあります。
まず1つ目は「とにかく、価格が安い」ということ。
2つ目は「ニトリに行けば、何でも揃う」ということ。
そして3つ目は「自宅からそう遠くない場所にニトリがある(ニトリに行ける)」ということです。
この3つは、どれも違った内容ではありますが、実は一体的なものなのです。
ニトリでは、この3つのことを実現するために、家具の製造から物流、広告宣伝など、すべてをニトリのグループでまかなっています。
家具の製造に関しては、「ニトリファニチャー」という会社で担っており、ヨーロッパやニュージーランドなど世界十数カ国から家具の原材料を輸入し、インドネシアとベトナムにある自社の工場で家具を製造しています。
物流に関しては、「ホームロジスティクス」というグループ会社で担っており、全国11箇所の物流センター、78の営業所、9の配送センターにより、品質管理から在庫管理、コスト管理、輸送・発送までトータルにカバーしています。
広告・宣伝に関しては、「ニトリパブリック」という会社が担っており、札幌と東京に本社を保有し各種広告、キャンペーン、イベントなどの宣伝事業を一手に行っています。
また、多くの人々にとってお求めやすい「価格」と「店舗網」、安心して利用できる「適正な品質」、住まいづくりを楽しめる「素材を超えたコーディネート」の実現をめざすため、従来型の「製造小売(SPA)モデル」をさらに進化させることと併せて、製品企画からお届けに至るあらゆる工程を自社でプロデュースすることによって、欧米並みの住まいの豊かさを実現しています。
さらにニトリ特有の強みとしては、「ファブリック」など、いわゆる布製品や日用品を中心とした『ホームファッション』というものと、家具などの『ホームファニチャー』を併せ持っていることです。
ですから、日用品を求めるお客様もしっかりキャッチして、そのお客様が家具を買ってくれる場合があります。
そんなニトリの戦略が見事に実を結び、今では全国に300店舗以上、海外に50店舗以上を展開するメガチェーンストアにのし上がりました。