一人暮らしの費用は大丈夫ですか?
この春に新社会人や学生になって、“一人暮らし”を始めたアナタ。一人暮らしにかかる費用は大丈夫ですか?
今までは家族と一緒に生活してきて何ひとつ不自由なく過ごしていた人にとって、一人暮らしにかかる費用は相当な負担となるはず。
また、実家から仕送りをしてもらっている学生でも、それだけでは一人暮らしの費用をすべてカバーできず、アルバイトを始めた人も多いと思います。
一方、これから一人暮らしを始める方は、生活費の準備や計画はしっかりとできてますか?
引越し費用をはじめ、家具や家電などのインテリア、部屋代、光熱費、食費など、思った以上に費用がかかります。
それでは、これから“具体的にどのような費用がどのくらいかかるのか”について、詳しく解説していきます。
引越し料金はどれくらい?
まずはじめに、「引越し」にかかる費用ですが、通常の場合、引越し専門業者に依頼するのが一般的ですので、そのケースで考えて見ましょう。
引越し料金は、一般的に“基礎運賃・基礎作業料金+実費+付帯サービス料”で構成されています。
「基礎運賃・基礎作業料金」は引越作業の内容によって、「時間制」と「距離制」があります。どちらを選ぶかは、引っ越し業者の判断になります。
時間制
時間制には4時間または8時間という基礎時間(軽貨物運送業の場合は2時間又は8時間)のほか、1時間を超過するごとに追加料金が加算されるしくみです。
距離制
距離制の場合は100Km(軽貨物運送業者の場合は30Km)という基礎距離があり、輸送距離がこれらを超過すると追加料金が加算されます。
これらの規定は、国土交通省によって定められている「標準引越運送約款」、または「認可制の引越運送約款」というものに基づいて計算されるので、悪質な業者でもなければ法外な料金をとられることはありません。
実費
実費は、作業員の人件費やダンボールなどの資材費、優良道路料金、フェリー料金などが含まれます。
付帯サービス
付帯サービス料とは、エアコンの取り付けやピアノの運搬料、不用品の処分費などがあります。
× 内金・手付金
また、業者によってはキャンセルを防ぐために「内金」、「手付金」といった事前の料金徴収を請求される場合がありますが、これらの請求は引越運送約款で禁止されていますから、万が一請求されても決して支払わないようにしましょう。
なお、曜日や時間帯によって料金が異なりますので、あらかじめ調べておくとよいでしょう。
引っ越し一括見積もりサイト
今では下記のように、ネットで簡単に一括見積もりができるサイトが複数ありますので、比較しながら利用すると便利です。
価格コム
SUMO引越し見積もり
引越し侍
ズバット引越し比較
LIFULL引越し
アパートやマンションの家賃は?
次にアパートやマンションの家賃についてです。
家賃は住む場所や広さ、建物の新しさなど、さまざまな要素がありますので、詳しい解説は省略しますが、一人暮らしならワンルームか2部屋ぐらいでいいのではしょうか。
家賃は毎月かかる費用なので、なるべく安くて手頃な物件を探しましょう。
家賃は月額で一定の金額が決められますが、最初にアパートやマンションに入る際には、そのほかにさまざまな費用がかかります。
敷金
まず、「敷金」と呼ばれる費用は、いわゆる“保証金”のようなもので、一般的には家賃の2か月分が相場です。
入居期間に入居者の方が原因で生じる被害を補償するためのもので、家賃滞納や部屋のメンテナンス費用としても用いられる場合があります。
入居中に何もなければ退室時に返ってきます。
礼金
「礼金」は、家主へのお礼の意味を持つお金で、敷金とは異なり退居時に戻ってきません。
礼金は1〜2ヶ月分が相場ですが、最近では“礼金ゼロ”の物件も多くなっているようです。
そのほかに、アパートやマンションを決める場合に仲介業者を利用する場合は、仲介料として家賃の1ヶ月分程度とられます。
また、家賃とは別に管理費(管理を管理会社に委託した場合)をとられるケースもあります。
ですから、一人暮らしでアパートなどに入る最初のときは、通常、家賃の5〜6倍は準備しなければならないのです。
家賃は言うまでもなく毎月必ず払わなければならない費用なので、使い込みには十分注意してください。
家具や家電は?
今までご実家で生活していた方は、引越しの際に運ぶ物といっても、せいぜいベッドや机、タンス程度ではないでしょうか。
一人暮らしを始めるときは、そのほかに生活するための家具や家電などさまざまなものが必要となります。
最低限、新たに必要のある家具や家電をピックアップしてみましょう。
家具
一人暮らしの家具選びまず、家具・インテリア系でいえば、「カーテン」、「テーブル」は必須です。
カーペットやじゅうたんは、暮らす部屋の環境によって必要な場合もあります。
食器棚も小さいものでいいので、一つ用意する必要があると思います。
家電
テレビ、冷蔵庫、洗濯機の3品は「一人暮らしの必需品」といっても良いでしょう。
テレビは余暇を過ごすためだけでなく、社会人としてまたは学生としてある一定の情報を収集するためにはどうしても必要ですし、冷蔵庫は食品保管のため、洗濯機は衣服の洗濯をするために必要です(コインランドリーなどの便利なサービスもありますが、近くになければ必需品です)。
ほかには掃除機、炊飯器、電子レンジなども必要度は高いでしょう。
パソコンや携帯電話は、今の時代では必需品になってきました。
これらの電子機器は、今まで何も気にしないで使っていたと思いますが、これからは通信費や電話料金を自分で支払わなければなりませんので、よく考慮する必要があります。
忘れてはならない!光熱費や水道代
意外と忘れがちなのが、「光熱費」や「水道料金」などの毎月かかる費用です。
光熱費
光熱費とは、文字通り電気代やガス代(場合によっては灯油代)など、生活に必要な光と熱を得るための費用です。
電気料金やガス料金、水道料金などの公共料金は基本料金+1月〜2月分の使用料金で計算されるのが普通です。
光熱費の場合は避けることのできない費用ですので、いかに費用を少なくするかが重要となります。
実家にいたときのように電気の付けっ放しや水の出しっぱなしをすると、その分余計に電気代・水道代がかかりますので、節電のため小まめに電気を切ったり蛇口を閉める習慣をつけましょう。
通信費・新聞代
ほかに、パソコンや携帯電話は通信料がかかります。
これも会社やサービス内容によって大きく違ってきますので、無駄なサービスはなるべく省いて安い通信料になるよう注意しましょう。
また特に社会人の場合、情報収集手段として新聞も必要ですが、新聞は朝刊だけとか、スマホやパソコンがあるなら新聞はとらないでネットニュースを見るとか、いろいろな節約方法を検討する必要がありそうです。
食費や交際費は?
次に食費や交際費などについてですが、実はこれらの費用は“やり方次第でかなり節約できる”費用でもあります。
食費
意外とかかるのが「食費」です。
外食中心の食事だと月5万円は下らないので、なるべく自宅で自炊を中心しましょう。
自炊なら、頑張れば2万前後でやっていけます。
以前、テレビなどで「貧乏生活」の企画が人気になっていましたが、あれと同じで材料を切り詰めていけばかなりの節約が可能となります。
ただし自炊の場合は、ある程度料理のレパートリーがなければ栄養がかたよった食事になりますので注意が必要です。
交際費
忘れてはならないのが「交際費」です。
社会人はもちろんのこと、学生であっても他人との付き合いは大切です。
もちろん、誘われるたびに付き合うことはできませんが、月に1〜2回ぐらいはお付き合いしておかないと、そのうち相手にされなくなってしまいます。
ただし、1回飲みに出かけただけでも安いところで5千円、はしごをすれば1万円は飛んでしまいますので、その辺のところは十分留意する必要があります。
また、交際費と関連するものとして、衣服や靴、調髪代などの“身だしなみ”にかかる費用もばかになりません。
雑費(日用品の購入など)や貯蓄も考えなければなりませんし、一人暮らしって本当に費用がかかります。
それらをいかに節約して計画的に生活することができるかが大きなポイントになります。
ギャンブルには要注意!!
一人暮らしの生活において、一番注意していただきたいことがあります。
それは「ギャンブル」にハマらないようにすることです。
“ギャンブルなんか全然興味ないから大丈夫”と思っている人は、逆に要注意です。
他人との付き合いの中でひょんなきっかけでハマってしまう人は意外と多いです。
ギャンブル依存の始まりは、小さな「成功体験」、いわゆる小銭を儲けたことからはじまります。
そのような経験がキッカケとなって、徐々にハマっていきます。
“人間はとにかくギャンブルの好きな動物”ということを忘れないでください。
ギャンブルといっても、いろいろありますが、日本の場合、「パチンコ(パチスロ)」と「競馬(競輪・競艇)」の2つが主流です。
パチンコ
パチンコは以前よりギャンブル性は薄れてきたといわれています。
もともとパチンコ玉1個の換算は4円でしたが、今では「1円パチンコ」といって、玉1個の換算が1円のものがあります。
そうはいっても、一日中浸っていれば、1日に10万円ぐらい損する人は今でもいます。
パチンコにハマる人は、時間を持て余している人に多いようです。
その時間は、別の趣味とかお金のかからないものに回しましょう。
パチンコで儲かっている人はほとんどいないのが実態ですので、ハマらないようにしましょう。
競馬
昔は一部のマニアの人たちだけのギャンブルというイメージでしたが、昨今の“競馬ブーム”の影響もあって、今では若い人も多くなってきました。
競馬や競輪、競艇もそうですが、これらはもともと倍率のゲームです。
たとえばオッズ(馬券が的中した場合の倍率)が4倍だとして、「100円」買うと「400円」払い戻しになります。
この場合、たった300円の儲けですが、もし10万円買うとすれば40万円になり30万円の儲けとなります。
このように一攫千金を狙って一度に数十万円、数百万円も掛ける人もいます。
自分は大丈夫と思わないでください。みんなそう思っていても変わってしまうものなのです。
“一人暮らしの人ほど、これらのギャンブルにハマる確率が高い”といわれます。
その理由は、ヒマな時間を埋める手段として恰好の遊びだからです。
繰り返しになりますが、どうか『ギャンブル』だけには手を染めないように注意してください。
儲け話にも注意!
インターネットの甘い罠
最近、インターネットを眺めていると、いたるところにさまざまな“儲け話”があふれています。
株やFXなどの投資や、アフィリエイトなどの広告収入などさまざまですが、なかには全く実態のない詐欺目的のものもあります。
これらの儲け話には容易ににかかわらないようにしましょう。
一人暮らしで生活資金に困っているときに、このような甘い話が目にちらつくと、ついつい乗ってしまいがちです。
また、ネット上に個人情報を安易に投稿したりすると、悪意のある第三者の“なりすまし行為”によって、多大な被害を被るおそれもあります。
個人情報の取り扱いには十分すぎるぐらい注意をする必要があります。
メールや電話詐欺
今までにメールや電話などで“儲け話”を持ち掛けられた経験はありませんか。
たとえば、マンション投資や投資ファンドの誘いなど、これらはいずれも「必ず儲かる」といった口説き文句でお金をだまし取る手口です。
近年、お年寄りをターゲットにした「オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」などの特殊詐欺が横行し社会問題化していますが、一人暮らしの学生や社会人をターゲットにした特殊詐欺も少なくありません。
“少しぐらい話を聞いてみようかな”などといった優柔不断な態度は、かえって相手の思うつぼです。
これらの甘い誘惑に対しては、最初から毅然とした態度で断ることが大切です。
いまどきの賢い節約術を身に着けよう
ポイントカード
いまどきの節約術といえば、カード・ポイントによる節約が代表的でしょう。
個々のカード名や詳細な内容は省略しますが、いずれにしてもカード・ポイントを貯めるための基本は、「ポイントカードへの一元化」です。
あなたが「これは」と思うカードがあれば、とにかくそのカードにポイントが貯まるようすべての消費をそこにまとめるようにします。
ただし、ポイントだけで判断してはいけません。
カードにはさまざまな特典が付与されていますので、それらの条件を十分吟味して最良の一枚を選定してください。そして、ひたすらポイント付与です!
中古家電の罠・・・
昔なら、家電は「中古」で安く済ませる方がオトクといった感じがありましたが、現在は少々事情が違ってきています。
それには2つの理由があります。
1つ目は、「電気代にかなり差が出る」場合が多いことです。
安くて見た目もまだまだ使える中古家電はたくさんありますが、実は消費電力が相当かかるものも少なくありません。
特に“大型家電”の冷蔵庫や洗濯機は要注意です!
一概には言えませんが、中古家電を買う際には事前に消費電力などについてじっくり調べておくことをお勧めします。
2つ目は、「中古製品の方が高くつく(場合がある)」という点です。
パソコン業界などは特にそうですが、ヘタな中古を買うよりもグレード下の新品を買う方が安上がりの場合が多いのです。
当時はグレードが高かった中古であっても、現代の製品に比べれば性能が劣っている場合も少なくありません。
家電は頻繁に買い替えることが少ないので、できれば格安の新製品をお勧めします。
ネットを最大限活用
ネットでこのサイトをご覧のあなたは、もちろんパソコンやスマホでインターネットにつながる環境を持っておられるはずです。
それならば、インターネットで節約に関するありとあらゆる情報を常に入手して、誰にも負けない節約生活をエンジョイしましょう!
エンジョイとは楽しみながら行うものです。
どうか、苦痛にならない範囲で夢や目標に向かって進んでいくことを心から願っています。
節約は目的達成のための手段
限られた予算の中で一人暮らしを持続していくために大切なことは、いかに「節約」をするかです。
ネットで節約術を調べる
節約の仕方もいろいろあります。
今はインターネットなどで節約術を簡単に見つけられますので、たくさんの情報の中から自分に合った方法を見出しましょう。
また、節約を進めていくと、「通常はこのくらいかかっていた」という数字がドンドン変化していきますので、いつのまにか「いったいどれくらい節約できてるんだろう?」という状態になります。
そんなときは冷静になって節約を始めた当時の頃を思い出してみて、はじめてその違いが実感します。
そんな状況になった時点で、あなたの節約術はすでに成功しています。
“常に安く済ませる意識”がしっかり心の隅に根付いているからです。
節約は手段であって目的ではない
ただ、それがエスカレートして「節約のために生きている」ということにならないように注意してください(現にそういう人が結構います)。
そのような生き方は、結果として自分を見失わせることになります。
最初は「生活のため」に始めた節約術が、そのうち「貯蓄をするため」に代わり、そうして最後は「節約したいため」というように節約そのものが目的かしてしますのです。
節約が「目的」になってはいけません。あくまでも目標を達成するための「手段」なのです。
人それぞれ、何か目標を持ってそのために節約をするのではないでしょうか。
若い頃から、ただがむしゃらに節約して貯蓄して、お金が貯まったときには“若き良き時代”がもう終わっていた・・そんなのはとても惨めです。
将来の夢や希望をしっかりと持って、そのために“今は我慢のとき”という意識を持つことで、地道な節約を続けられるようになります。
どうか、そんな夢のある「節約」にしていただきたいと願っています。